福島原子力発電所の非常時の対応設計は残念ながら不十分である。
電源確保の方法は、一つの号機が不備になると、電源を横の号機から
確保するシステムという。
しかしこれでは、全号機が同時不備になった際の対策が取れていないが、
内容が余りに幼稚であるために、一種の不安を抱いてしまう。
それは、費用対効果が低いと判断され、意識的に対策を取らなかった
のでは無いかという、疑念である。
何処まで、不測の事態に対応をとっておくべきかとの判断は、事業
採算を弾く際に、悩むところであるが、その基準は、人の生命に関
するところでは、万全を期す対策が必要である。
このような分野におけるシステム設計には、第三者の評価を入れる
必要がある。
今、当該保安院は、原子力発電所を管理する経済産業省の内部組織で
あるから、早期にこの体制は見直す必要がある。
方針の早期確定が期待される。